陰陽五行×アロマセラピー①|古代の知恵で心身のバランスを整える

陰陽五行

「代替医療」とは何か

昨日(7月22日)は二十四節季の一つで「大暑」でしたね。
1年で最も暑い日とされていますが、体調を崩してはいませんか?
今日は「代替医療」の力を借りて、疲れた体を少しでも癒せるようなご助言をさせていただけたらと思います。

「代替医療」または「代替補完医療」とは、現代医学とは異なるアプローチで、心身のバランスを整えたり、自然治癒力を高めたりすることを目指す考え方です。
具体的な例を以下に挙げてみます。

1.東洋医学=鍼灸・漢方・指圧・マッサージ・気功
2.民間療法=アロマテラピー・ヨガ・瞑想・整体・カイロプラクティック、ハーブ
3.その他=健康食品・サプリメント・食事療法・音楽療法

いかがでしょうか?成人した方で、この中の1つも触れたことがない、という方はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
何らかの形で、科学で証明されたわけではないけれども、藁にもすがる思いで苦しい心や体を少しでも癒したくて、「代替医療」を試してみたという方は少なくないように思います。

この中から、今日は「アロマセラピー」のお話をさせていただきますね。

アロマセラピーの歴史

アロマセラピーの歴史は古く、なんと「芳香植物の治療への利用は人類の文明そのものと同じく古くから行われていた」とそうです。

「フェンネル、コリアンダー・シード、クミンなど多くの植物が古代の埋葬地から見つかっている。アジアから古代エジプトにかけてと地中海沿岸の多くの地域から、治療用軟膏や医療用油、湿布、癒しのための香の作成に関わる様々な手順や儀式について記述された多くの文書が見つかっている。
 
歴史的に、世界の大文明によって気分を高揚させて病気の治癒を促すための芳香燻蒸が行われてきた。人の魅力を増し幸福感をもたらす、“不思議な香り”について書かれた古い文章が非常に多く見つかっている」とのことです。
(国際アロマセラピスト連盟 (IFA) ホームページより 
           https://ifaroma.org/ja_JP/home/about-us/overview


もちろん日本では医療として認められていないので、「治療できる」と言うことは禁止されています。
私のお話も、そのつもりで読んでいただければ幸いです。

ただ、現代に生きる私たちにも、悠久の歴史の中で育まれた「自然治癒力」を高めるための知恵が役立つことはあるのではないか?と常々思っています。

ラベンダーオイルに助けられた新人教師時代

私は20代の頃、民間資格である「アロマコーディネーター」(JAA/日本アロマコーディネーター協会認定)を半年かけて学び、試験に合格して取得しました。
そんな私と「アロマセラピー」との出会いは、新人教師だった時期にありました。

学校現場での忙しい毎日の中で、ストレスから来る体調不良に苦しんでいた私。
今思えば受診レベルだったはずなのですが、生来の我慢強さや根性論で育てられてきた過去からか、病院に行くこともなくずっと悩んでいました。
今ほど心療内科がポピュラーでなかったことも、その理由の一つかもしれません。

中でも、いわゆる「不眠症」に悩まされていました。
当時はその理由もわからず、暗闇の中でじっとしていてもまったく眠れず、空が白んできた頃にやっとウトウト…そして目覚まし時計が鳴って、重い体を起こして身支度をする毎日でした。

そんなある日、ひょんなことから「アロマセラピー」というものがこの世に存在し、「ラベンダー」という花のオイルを嗅ぐと、眠れるらしいということを知りました。
何とか雑貨屋さんで小さな茶色の小瓶を見つけ、手に入れたことを覚えています。

確か日曜日の夜、オイルをティッシュに数滴垂らし、枕元に置いて寝てみました。
ーあとはもう覚えていません。
目が覚めたら、なんと時計は朝の9時を回っていたのです。

「???」…慌てて職場に電話をして謝罪をし、朝ごはんも食べずに飛び出して、その日の最初の授業に何とか間に合った、という顛末でした。

その日から、私にとって「アロマセラピー」は「医者に行くべきか分からない、薬を飲むほどでもない、でもなんとなく不調で苦しい」時に、折に触れて頼る存在となったのです。

代替医療は「インチキ」?

この出来事の後、理系を専門とする大学の先生とお話をする機会がありました。
するとその方も不眠で悩んでおり、通院して投薬も受けているのにまったく眠れないとこぼしています。

そこで私が「ラベンダー事件」について熱く語ったところ、その方も含め、その場にいた人たちが私のことを「思い込みの激しい人」といって大笑いしたのです。

つまり、「思い込みの激しい人」だから、ラベンダーオイルの香りで眠れるという暗示にかかりやすかった。
それで眠れただけだから、ラベンダーオイルで眠れるというのは「インチキ」というわけです。

その時は、みんなに笑われたことが恥ずかしくて反論もできず、笑ってごまかしたのですが、帰ってきてからなんともいえない気持ちになりました。

その数年後に、私はアロマセラピーのスクールに入って学習を始めるわけですが、その時に知ったのが「アロマセラピーは科学的エビデンスに基づいて考えられている」ということです。
実際に医学博士の方も講師の中にいらっしゃって、神経・骨格・筋肉などについての専門的知識を教えていただきました。

たとえばラベンダーの香りの主成分は「酢酸リナリル」と「リナロール」で、この成分には鎮静効果があり、香りを嗅ぐとリラックスできるということが証明されています。
フランスやベルギーではアロマセラピーが正式な医療として扱われ、病院から処方されることもあるそうです。

もちろん日本では医療と認められていないので、科学者であるその方の考えも十分理解できます。

ただ、私が思ったのは、「受診するほど不眠に苦しんでいて、薬を飲んでも眠れないというつらい思いをしているのに、どうして頭ごなしに代替医療を否定してしまうんだろう」ということでした。
まずは試してみて、自分に合うか合わないか、効果があるかないかを知ってからでもいいのではないかと。

もし私が、「フランスやベルギーでは保険適用されていますよ」と言っていたなら、また違ったのでしょうか?
その時は知る由もなかったのですが…。

アロマセラピーとの付き合い方

ラベンダーの他にも、たとえば新築のおうちや和風の旅館などに入ったとき、木の香りを嗅いでスッキリした気分になったことがある方も多いのはないでしょうか?

これはヒノキなどに含まれるα-ピネンという成分が持つリフレッシュ効果によるものです。
実際に木造校舎で学ぶ小学生は、コンクリート製の校舎で学ぶ小学生よりも落ち着いて学習しているというデータもあるそうです。

また、木造校舎にはインフルエンザの蔓延を防止する効果もあるといいます。
(住友林業の家ホームページより   https://sfc.jp/ie/tree/lab/influence


そういえばエジプト文明のミイラの防腐剤としても、ミルラやフランキンセンスなどの精油が使われていました。
このように、何千年も前の民たちは、自然の植物の中からさまざまな成分の効果を見出し、生活の知恵として用いてきたのです。
たとえ医療として認められなくても、その知恵をお借りして、ストレスフルな現代社会の中で苦しむ皆さんが、少しでもリフレッシュ・リラックスできたら…と願わずにはいられません。

今回はアロマセラピーについてご紹介させていただきました。
次回は、続きとして「陰陽五行×アロマセラピー」について考察してみたいと思います。

癒庵

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