イギリス料理のホントのところを知りたい!噂の検証 イギリス料理を食べてみた

イギリス・タワーブリッジ イギリス料理

皆さんは、「イギリス料理」と聞いて、どんな料理を想像しますか?代表的な料理はフィッシュ&チップス、スコーン、ローストビーフ・・・

いろいろありますが、こんな噂を聞いたことはありませんか?「イギリス料理はおいしくない」・・・

イギリスの方には大変失礼な、また不名誉な噂ですよね。実は私、25年前に新婚旅行でイギリスに短期間滞在したことがあるのですが、正直何を食べたかあまり覚えていないのです。

覚えているのは唯一、日本人のガイドさんおススメの日本料理店で食べたしょうが焼き定食だけ。せっかく外国に行っているのに、なんともったいないことをしたものかと今では後悔しきりです。

そんな私が、25年後に今度は息子とプレミアリーグ観戦のため、再びイギリスを訪れることになりました。今度こそ、現地のグルメを堪能するぞ!そして「イギリス料理はおいしくない」という噂を検証してみようと思い立ちました。

ぜひ私のグルメレポートをお楽しみください!

イギリス料理の歴史

その前に、まずはイギリス料理とはいかなるものなのか、その歴史を紐解いてみましょう。

wikipediaによると、「イギリスの食文化には穀類を主食としているという自覚は概してとぼしい」「ステーキやシチュー、丸焼きなど、イギリス料理は料理としての手間をかけないものが多く、料理が素材そのものの味に大きく左右される」「ソーセージは(中略)概して低級なものである」「素朴でシンプル」など、全体的にあまりよいイメージではないようです。結構ひどい物言いのような気がしました。(イギリス料理に関するWikipediaはこちら

イギリスは大航海時代以降、世界の海を制し、世界中に大英帝国の勢力を広げたことから、植民地の料理を取り入れた歴史を持ちます。たとえばインド料理といえばカレーですが、それをアレンジして世界中に広めたことは有名ですよね。

また、18世紀の産業革命によって、イギリス人労働者は過酷な労働環境に置かれていました。そのため、ゆっくり食事をする時間がなかったことから、手軽に食べられる=素朴でシンプルな料理方法が一般的になったのだそうです。

もしかしたら、そのことが「イギリス料理は手抜き=おいしくない」という負のイメージが広がったのかもしれませんね。

それでは実際に、私がイギリスで食べた料理をご紹介しながら、その噂を検証していきましょう。

Bigben

食べてみた①Paddington駅のサンドイッチ

私が宿泊したホテルは、Paddington駅から徒歩5分のところにありました。この駅は大変利便性が高く、2日後にマンチェスター市へ行く予定でもあったので選びました。正直言うと最悪のホテルだったのですが…★4つなんて嘘ですよね?まあ今回はその話は割愛し、ご飯の話をしましょう。

Paddingtonといえば、先日映画が公開されましたが、くまのPaddingtonで有名ですよね?銅像があると聞いたのですが、探せず残念でした。その駅の構内に、屋台のようなサンドイッチ屋さんがあったのですが、息子が「俺の嗅覚はきっと正しい、あの店のサンドイッチは絶対においしい」と言うので、チャレンジしてみました。

サンドイッチといっても、皆さんがイメージするような薄い食パンに具を挟んだ「ティーサンドイッチ」ではなく、バゲット(結構な長さ)の真ん中に切り込みを入れ、野菜やハムなどのさまざまな具を詰め込んだものです。それがガラスケースの中に並んでいるのがとてもおいしそうでした。

私は冷たいハムとチーズ、レタスを挟んだものを、息子はトマトとローストビーフをチョイス。すると息子は「温めますか?」と聞かれ、「Yes」と答えると、オーブンに入れて高速で温めてくれました。

駅の構内には広場のようなスペースがあり、ベンチもたくさん置いてあって、日本の駅とは大違い。空から差し込む日の光の中でベンチに座りながら、サンドイッチをほおばる幸せといったら…!周りの人々も会話を楽しみながら、コーヒーやサンドイッチを食べています。

そして一口かじった途端、息子も私も「うまい!!!」と思わず声をあげてしまいました。外はカリカリ、中はふっくらしたバゲットは、一見固そうでしたがとても食べやすくて香ばしい。そして中に挟まれた野菜も新鮮で、ハムやチーズは芳醇な味わい。息子のチョイスはさらに最高で、温めたことによってさらに香ばしくなったバゲットとローストビーフの相性はバッチリ。息子は「俺の目に間違いはない」とご満悦でした。

Paddington駅

ぜひ皆さんも、Paddington駅を訪れた際は、このサンドイッチを食べてみてください!あ、温めて食べるのがおススメです。

食べてみた②Jack the Chipperのフィッシュ&チップス

翌日の午前中は通称「ビッグベン」の国会議事堂やバッキンガム宮殿を訪れ、その足で映画「ハリーポッター」のロケ地になった商店街を訪れました。目的はもちろん、フィッシュ&チップス!「ダイアゴン横丁」さながらの歴史あるアーケードLeadenhall Market(レドンホールマーケット)の一角に、それらしきお店があったのですが、メニューや値段がよくわからず、本当に入って大丈夫なのか?という不安がよぎります。

すると息子が、「こういう時はサイトで評価を見るのが一番!」と言って、何やら検索。すると、ここから歩いて2キロのところに、めちゃくちゃ評価が高い店があるよ」と言うのです。私はおなかがすいていたので、正直、(ここでいいじゃん…)と思ったのですが、物心ついてから初めての海外旅行だった息子は「妥協したくない、絶対おいしい店で食べたい!」と言うので、頑張って歩くことにしました。

ラッキーなことに、そのお店は食事の後に行く予定だったタワーブリッジに近く、通り道ならとすんなり決定。Googleマップを頼りに、足がそろそろヤバい…という頃にたどり着いたお店の名は

…お分かりですか?100年前にロンドンの街を震撼させた、あの「切り裂きジャック」こと「Jack the Ripper」をもじったものですね。なかなかおもしろいネーミングセンス!早速入ってみました。

お店の雰囲気は、イギリスによくあるパブのようでもあり、なんとなくオールドアメリカのような雰囲気もあります。さほど広くはありませんが、清潔感があっておしゃれ。食事をしている人もあまりいなかったので(ホラたくさん歩いて遅くなったから)ゆったり座ることができました。

メニューはピザやパスタ、サラダなどいろいろあり、おいしそうな写真が並んでいます。まずは名物であるフィッシュ&チップスを注文し、シーフードパスタを息子とシェアすることに。するとニコニコしたおじさんが、「サラダもいかが?」と商売上手。野菜も食べたかったので、これも1つ注文しました。

Jack the chipper

フィッシュ&チップスにもさまざまな種類があって、よくわからなかったのでスマホで検索。「cod」とはタラのことだと分かり、一番人気だということだったのでそれをチョイスしました。なかなかなお値段(日本円で2000円以上した)だったので、これも1つにして息子とシェアしたのですが、結論、めちゃくちゃうまい!!

・・・これ、なんで日本では流行らないのかな?柔らかなタラは口の中でほろっと溶けるよう。衣はカリカリで、しっかり味がついているようでした。2種類のディップと付け合わせのポテトもとってもおいしかったです。

サラダもパスタも、息子とのシェアで十分量もお味も満足でした!今回のイギリス料理でナンバーワンのお食事でしたね。帰る際にはシェフもスタッフの方もみんな出てきて、どこから来たのかとか、おもしろいジョークも連発でとてもフレンドリー。悔やまれるのは、一緒に写真を撮ってもらえばよかったな・・・

イギリスでおいしいフィッシュ&チップスを食べてみたい方には、自信を持っておススメします!

食べてみた③Vermilionのアジアン料理

最後にご紹介するのは、マンチェスターで食べたアジアン料理です。息子が大好きなマンチェスターシティVSリヴァプールの試合を観戦するため、ロンドンから特急で2時間半かけて到着!駅前のホテルに荷物を預けに寄ると、まだお昼なのにもうお部屋を準備してくれていて・・・あいにくの雨で少し服が濡れてしまったので、着替えたいと思っていた私たちは感激しきり。キッチンや洗濯乾燥機まで完備された、とても素敵なコンドミニアムでした。

実はいろいろあって、朝食・昼食を食べ損ねていた私たち。おなかペコペコの状態でタクシーに乗り込み、向かったのは試合が行われるエティハドスタジアムまで徒歩10分のところにある「Vermilion」。なんと、ホスピタリティチケットを買ったら、食事つきだったのです!

はい、もちろん、とても高額でした。ちょっとその話をすると、前年度に息子の友達が同じスタジアムで試合を見たときは、年会費を数千円ほど払って会員になり、ネット上で発売開始と同時に7000円ほどで購入できたそうなのです。

それを聞いて、さて我が家も…と思ったのですが、英語は分からないし、息子が推しのマンチェスターシティは去年プレミアで優勝しているし、相手は今年の優勝候補のリヴァプールだし・・・でとても素人では買えそうもなかったのです。

それで諦めて、代理店に買ってもらいました。金額はここでは控えさせていただきます。最高ランクの席ではなかったので、スタジアム内ではなく、徒歩10分のレストランに導かれたのでした。が、このお店がなかなかよかったのです!

Vermilion

バイキング形式のアジアン料理で、インド料理がメインでした。バターチキンや羊の肉がゴロゴロ入ったカレーは絶品!大きなナンをちぎってカレーにつけて食べると、口の中にスパイシーで滋味豊かなほどよい辛さがしみわたっていくようでした。ほかにも、きゅうりとヨーグルトのサラダやフライドチキン、エビのフライ、タイ米ライスに焼きそばのような料理まで。どれを食べても本当においしく、バイキングであるのをいいことに、調子に乗って食べ過ぎてしまいました。

最初に書いたように、イギリスではインド料理がポピュラーであるということが実感できました。もしかしたら、スタジアム内のレストランよりこっちでよかったのかも?!と息子と話したりして。

結論・・・イギリス料理はおいしかった!

25年前のイギリス料理の記憶がないのはなぜなのか・・・今考えてもよく分からないのですが、もしかしたらこの期間に進化したのかもしれませんね。その時はブリティッシュパブにも行ったのですが、料理やお酒を頼むたびにお金を払ったり、立ち飲みだったりすることに戸惑い、あまりゆっくりできませんでした。今回は、若者の知恵や便利なツールも活用し、ちゃんと情報を収集して行けたのもよかったのかもしれません。

上記では紹介できませんでしたが、25年前に行きそびれて後悔していたベイカーストリートを訪れた時、駅の片隅にあったベーグル屋さんもとてもおいしかったのです。それとイギリスといえばのBURGERKINGもしっかり堪能してきました。

Baker Street駅

結論として、イギリス料理はとてもおいしかった!旅行先のチョイスとして「イギリス料理はおいしくないのでは?」と躊躇している方は、ぜひおいしいと評判のお店を事前にしっかりリサーチして、安心して訪れてください!料理はもちろんのこと、歴史遺産や美術館、スポーツも楽しめる素晴らしい国ですよ。

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